滝の上へ… 泉水谷
前回、7月に泉水谷では、ちびヤマメばかりだったが、魚の反応は結構あったので、今回も泉水谷に行くことにした。夏休み後なので魚はさらに小型化しているかも知れないが…。
2年前に上流の滝上に夕まずめ時に降り立ったことがある。その時、異常なほどに生き物の気配を感じた。鳥も喧しいほど囀り、木々はざわめき、沢音も際立っていた。クマも出てきそうな不思議な雰囲気に包まれていた。魚影も濃く良形のヤマメを釣ったことが印象強く、記憶に残っている。その時は、その場所で納竿となったので、今回はさらにその上流を釣ってみたかったのである。
テンカラ一年生さんも8月の中旬に、このあたり?で、釣ったヤマメの写真を撮っているときに、小熊に遭遇したようだ。
駐車場には一台ワゴン車が止まっている。先行者が一人?いるようだが、身支度をすませ、とりあえず上流を目指し登山道を歩き始める(10:30)。前回よりは湿度もなく、陽陰は秋の爽やかさを感じるほどであったが、歩き始めると、陽の当たるところは前回にもまして厚い。小室川出会いあたりで、もうバテバテ、汗びっしょりである。コンビニで買った。凍らせたスポーツ飲料は、既に半分以上なくなっている。今回ほど登山道の傾斜がきつく感じたことはない。いつも入渓するところから500mほど登ったあたりで心おれ(情けない)、入渓しようとした時、Sさんが先行者を見つけた。もう、滝の上に行くしかない。それから1時間ほどさらに登り、滝に降り立った。既に12時を少し過ぎてる。(そんなんじゃ釣れなぞ! と、どこかから聞こえてきそうだ)10分程休憩し、釣行開始。30分ほど釣り登ったが釣りにならない。前回の好印象はもろくも崩れた。早々に退散。いつも入渓するところまで戻り、昼食をとる。既に2時を過ぎている。再度釣り始めたのは3時を過ぎていた。Sさんに少し間を空けて上流から釣ってもらい、ぼくは、昼食したところから釣り始めた。最初のの落ち込みで狙い通り、やっと17㎝のヤマメをリリースボックスに収めた。今回写真に撮れたのはこの一尾のみ。せめて20㎝オーバーのものを数尾、写真に撮りたかったのだが…。あたりも薄暗くなってきて、これから釣れる時間なのだが、既に納竿の4時(温泉に入るため)を過ぎている。雷もゴロゴロ鳴り出し、大粒の雨も落ちてきた。竿を仕舞、レインコートをリュックから取りだした。一度登山道に戻り、上流を釣っているSさんを、沢を覗き込みながら、笛をピッピッ、ピッピー、ピッピッ、と鳴らしながら探した。Sさんはけっこう上流まで釣り登っていたが、反網に入れる獲物はナシであったようだ。雷が鳴る中、下山を急いだ。駐車場に着いたのは5時少しを過ぎていた。先行者の車はもう無いと思っていたが。まだ、残っている。60代後半の人の良さそうなおじさんが顔お出した。「釣りですか」と話しかけてきた。彼は一人、5時からつい先程まで釣っていたのだが釣果は、「チビばかりでサッパリでした」と疲れた様子だった。
「のめこいの湯」の受付時間は6時、まだ充分間に合う時間だ。着替えを済ませ。残ったパンと菓子をほおばり、ひと休憩。先程のおじさんはカーラジオで音楽を聴きながらのんびりしている。我々は一足先に出発。「のめこいの湯」の駐車場には、20分前に着いたが、駐車場の電光掲示板に “本日は定休日です” と、無情にもくり返し文字が流れている。ガックリ。今日にかぎって木曜日が定休日で有ることを忘れていた。小菅温泉!!! まだ間に合う? が、峠をひとつ越えなければならない。定休日でないこと願い…先をいそぐ。20分有れば間に合うはず? 小菅の湯の駐車場に着いたのはぎりぎりの時間だったが。何人もの女の子たちが髪を濡らし、赤い顔で温泉のある建物から、ゾロゾロでてくる。温泉はやっている!。
受付のお姉さんが「入浴、7時までですが、大丈夫ですか?」と聞いてきた。一時間有れば十分である。ゆっくり温泉につかりながら、Sさんと釣り談義。至福の時。感謝!感謝!