あせび (馬酔木)Pieris japonica

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[vol.372/2014年3月20日]

 
ツツジ科/アセビ属/常緑低木~小高木/樹高2 ~ 9m /開花2 ~ 4 月
本州、四国、九州の山地に自生する。やや乾燥した環境を好む。早春になると多くの白くつぼ状の花を垂らす。新芽は鮮やかな紅色で美しい。枝葉にアセボチンという有毒成分を含んでいる。馬が食べると酔って足がなえることから、足癈(あしじひ)と呼ばれ、しだいに変化して「あしび」そして「あせび」となった。漢字の馬酔木もその由来による。別名あしび、あせぼ。

    池水に 影さへ見えて 咲きにほう あしびの花を 袖に扱入れな

(万葉集 大伴家持=おおとものやかまち)

    磯の上に 生ふるあしびを 手折らめど 見すべき君が ありといはなくに

(万葉集 大来皇女=おおくのひめみこ)

    わが背子に わが恋ふらくは 奥山の あしびの花の 今盛りなり (万葉集)

    河蝦鳴く 吉野の川の 瀧の上の 馬酔木の花ぞ 末に置くなゆめ (万葉集)

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